今回はブログを始める際に重要な『ブログサービスの選び方』を解説します。
ブログを始める際にはブログサービスと呼ばれるブログの作成や記事の投稿のためのサービスに登録する必要があります。
この記事では、ブログサービスを選ぶ際に重視すべきポイント、無料ブログとWordPressの比較、おすすめの無料ブログをご紹介します。
「ブログサービスはどうやって選べばいいの?」
「無料ブログサービスはどれが一番いいの?」
「無料ブログとWordPressはどっちがいいの?」
ブログサービスとは?
「ブログサービス」とは、ブログを開設・運営するサポートをしてくれるサービスです。有名なブログサービスには「アメーバブログ (通称アメブロ)」や「はてなブログ」、「WordPress」などがあります。
ブログサービスを利用すれば自分で一からウェブサイトを作る必要がなく、あらかじめ用意されたフォーマットで記事を投稿したり、ブログサイトのデザインをカスタマイズできます。
ブログを始める際にはいずれかのブログサービスに登録してブログを開設、記事を投稿するのが一般的です。
ブログサービスの選び方
ここからはブログサービスを選ぶ上でポイントとなる点をご紹介します。全てが完璧なブログサービスはありませんが、自分が何を重視すべきか考える上で参考にしてもらえると良いと思います。
特に無料ブログサービスの場合は、実際に登録して使ってみると自分に合ったブログが分かりやすいです。
使いやすさ [重要度:高]
どのブログサービスでも記事の投稿やデザインのカスタマイズといった基本機能はありますが、その使いやすさが異なります。
多くのブログサービスはスマートフォンでの操作にも対応していますが、スマートフォンでの使いやすさもブログサービスによって違います。
記事の編集画面にあるボタンの種類や配置などによっても効率的に記事が書けるかが変わってくるので、かなり重要なポイントだと思います。
デザイン性 [重要度:高]
ブログサービスを利用する場合、ウェブサイトのデザインはあらかじめ用意されたテンプレートから選ぶことになります。その為、自分の好みに合ったデザインが用意されているかどうかが大事なポイントになります。
ブログサービスによって用意されているテンプレートの数や種類が大きく異なるので、あらかじめ確認しておくと良いでしょう。
また、CSS (カスケーディング・スタイル・シート) の編集が出来るブログサービスだと、より細かい設定が出来るようになります (ただしCSSの編集には知識が必要です)
広告掲載の自由度 [重要度:高]
ブログで収益を得たいと考えているなら広告の掲載しやすさは重要なポイントです。無料ブログでは広告の掲載に制限がある場合が多く、好きな広告を掲載できないかもしれません。
ブログに広告を掲載する方法としても最も一般的なのが、グーグルが提供する「Google Adsense (グーグル・アドセンス)」というサービスです。Adsenseはどんな広告を表示すれば良いかを自動で判断くれる上、読者が広告をクリックしただけで報酬が入る便利なサービスです (一般的な広告はリンク先で商品を購入した時点で報酬が発生)。
しかし、このGoogle Adsenseを使って広告を掲載するためには有料の独自ドメイン※を取得する必要があります。ブログサービスによっては独自ドメインが使用できないものもあるので、その場合Google Adsenseも使えません。
※ドメイン:ウェブサイトのアドレス (例:noelstravels.com)
ブログサービスによってはGoogle Adsense以外の広告の掲載にも制限がある場合があるので、あらかじめ確認しておいたほうが良いでしょう。
コミュニティの有無 [重要度:中]
ブログのコミュニティは、同じ趣味を持ったブロガーさんと繋がるのに便利です。コミュニティからあなたのブログを見に来てくれる読者を獲得することにもつながります。
特にブログを始めたばかりの時期は、Google検索からの訪問や、固定の読者の獲得が難しいので、コミュニティは重要な読者獲得の方法になります。しかし、ブログが充実してきてGoogle検索などからの訪問が増えてくると、コミュニティからの訪問はごく一部になってくるので、それほど重要ではなくなってきます。
コミュニティを重視したい人は、各ブログサービスのコミュニティの有無の他にも、登録者数を確認しておくと良いでしょう。もちろん登録者が多いコミュニティの方が、たくさんの人と繋がりやすくなります。
データ容量 [重要度:中]
ブログサービスによってはデータ容量に上限が設定されています。もちろんデータ容量が無制限のブログサービスがベストです。
どれくらいデータ容量が必要になるかは予想しずらいですが、参考までに僕のブログ「Noel’s Travels」は約250記事で約2.5GB使用しています (記事のデータ以外にサイトデザインやプラグインなどのデータも含まれているのであまり参考にならないかもしれませんが…)。
文字データの容量は大したことはないので文字だけの記事を大量に書いてもあまり容量は消費しません。容量が大きいのは写真で、写真をたくさん載せようとすると多くの容量が必要になります。
月間訪問者数 [重要度:低]
月間訪問者数が多いブログサービスは一見多くの人に見てもらえそうですが、これは登録者数や公開記事数の違いにもよるので、必ずしもそうとは限りません。
登録者数が多い (≒公開されている記事が多い) ブログサービスの方が月間訪問者数が多くなるのは当たり前で、そのブログサービス全体の月間訪問者数が多いからといってあなたのブログが多くの人に見てもらえるということではありません。
質の高い記事を書けばどのブログサービスを利用していても多くの人に見てもらえる可能性があります。
検索されやすさ [重要度:低]
ブログサービスによってGoogleなどの検索エンジンでの検索されやすさが異なると言われます。しかし、これはあまり気にしなくて良いと思っています。
実はブログサービスによって本当に検索されやすさが違うのかは明らかになっていません。多少の違いはあると思いますが、それよりも各ブログの内容による違いの方が圧倒的に大きいです。
繰り返しになりますが、質の高い記事を書けばどのブログサービスを利用していても多くのアクセスを集められます。
無料ブログの特徴
ブログサービスには無料で利用できるものと、費用がかかるものがあります。無料ブログの場合、記事の投稿やあらかじめ用意されたテンプレートを使用したウェブサイトのデザイン設定など基本的な機能は無料で使用できます。
無料ブログの多くは独自の「コミュニティ」があり、ユーザー同士が繋がりやすくなっています。その為、自分と同じ趣味を持っている人にブログを見つけてもらいやすくなります。
しかし、無料ブログは自由にデザインをカスタマイズできなかったり、掲載できる広告が限られていたりといった制限があります。ブログのデザインを決めるテンプレートは無料ブログよりも後ほど紹介するWordPressの方が圧倒的に多く、無料ブログは調整できる項目にも限りがあります。
広告に関しても、無料ブログは掲載できる広告に制限がある場合が多いです。また、独自ドメインが使用できないブログではGoogle Adsenseの広告を掲載することができません。
独自ドメインを設定できる無料ブログもありますが、独自ドメインを取得するのであればWordPressを使用した方がメリットが大きいので、わざわざ無料ブログで独自ドメインを取得する必要性は低いです。
無料ブログでは設定に関係なく運営会社側の広告が掲載される仕様になっている場合も多いです。それらの広告からブロガーが収入を得られることはありません。
運営会社の広告は、自分が掲載したい広告が目立たなくなるだけでなく、ページの表示速度低下にも繋がりかねないので、邪魔でしかありません。有料で運営会社の広告を消すことができるブログサービスもあります。
おすすめの無料ブログ
livedoorブログ
項目 | 評価 | コメント |
月間訪問者数 | – | 約1億8043万人 |
データ容量 | ◎ | 無制限 |
デザイン | ○ | テンプレート500以上。CSS編集可 |
コミュニティ | ○ | |
広告の自由度 | ○ | 独自ドメインを利用すればGoogle Adsenseも可 |
運営側広告 | × | 基本的に消せない |
独自ドメイン | ○ | 自分で契約すれば利用可 |
複数ブログ | ○ | 10個まで |
運営会社 | – | LINE株式会社 |
URL | – | https://blog.livedoor.com |
livedoorブログはデザインのテンプレートが豊富に揃っており、CSSによる細かい調整もできるのが特徴です。きっと気に入るデザインが1つは見つかるはずです。
広告についても無料ブログの中では制限が少なく比較的自由に広告を出せるほか、独自ドメインも使用できるのでGoogle Adsenseを使うこともできます。
無料ブログを使いながら収益化も目指したい人におすすめのブログサービスです。
Amebaブログ
項目 | 評価 | コメント |
月間訪問者数 | – | 約2億2480万人 |
データ容量 | ◯ | 1TB |
デザイン | △ | テンプレート300以上。CSS編集不可 |
コミュニティ | ○ | アメーバピグからの訪問も期待できる |
広告の自由度 | △ | 一部のみ可。Google Adsenseは不可 |
運営側広告 | △ | 有料 (月1008円) で削除可 |
独自ドメイン | × | 利用不可 |
複数ブログ | × | |
運営会社 | – | 株式会社サイバーエージェント |
URL | – | https://ameblo.jp |
Amebaブログは芸能人のブログも多いことで有名ですが、その一番の特徴はコミュニティが充実していることです。
ユーザー同士がコミュニケーションしやすい仕組みになっているので、SNSのような感覚で多くの人と交流できるチャンスがあります。
掲載できる広告に制限があるのと、独自ドメインが使用できないので、Google Adsenseが使えないというデメリットがあり、収益化には向いていません。
はてなブログ
項目 | 評価 | コメント |
月間訪問者数 | – | 約8119万人 |
データ容量 | ○ | 300MB/月 |
デザイン | ○ | テンプレート150以上。CSS編集可 |
コミュニティ | ○ | デフォルトではてなブックマークが利用可 |
広告の自由度 | ○ | 独自ドメインを利用すればGoogle Adsenseも可 |
運営側広告 | △ | 有料版 (月1008円) で削除可 |
独自ドメイン | △ | 有料版 (月1008円) で利用可。ドメイン料金は別途 |
複数ブログ | ○ | 3個まで |
運営会社 | – | 株式会社はてな |
URL | – | https://hatenablog.com |
はてなブログの特徴は「はてなブックマーク」がデフォルトで使用できることです。はてなブックマークは気になったウェブサイトをブックマークし、それを他の人と共有できるサービスです。
はてなブックマークで多くブックマークされたページはたくさんの人の目に触れる可能性があるので、ブログにこの機能が付いているというのは強みです。
運営側の広告をなくしたり、独自ドメインを使用するためには有料版に登録する必要があります。有料版は1008円/月ですが、2年分をまとめて払えば600円/月相当に割引きされます。
Blogger (ブロガー)
項目 | 評価 | コメント |
月間訪問者数 | – | 約8,474万人 |
データ容量 | ○ | 1GB |
デザイン | △ | 30個以上。CSS編集可。 |
コミュニティ | × | |
広告の自由度 | ◎ | Google Adsenseも可 |
運営側広告 | ○ | 非表示 |
独自ドメイン | ○ | 自分で契約すれば利用可 |
複数ブログ | ◎ | 100個まで |
運営会社 | – | Google LCC |
URL | – | https://www.blogger.com/ |
Blogger (ブロガー) はGoogleが運営する無料ブログです。一番の特徴は、無料ブログながらGoogle Adsenseが使えることです。
広告の自由度も高い上に、無料ブログでは珍しく運営会社側の広告も表示されないので、収益化に向いています。
まだまだデザインのテンプレートが少ないので、オリジナリティのあるサイトにできないのがやや残念なところ。独自のコミュニティがないので初期集客には外部のサービスを利用すると良いでしょう。
本格派には「WordPress」がオススメ
項目 | 評価 | コメント |
月間訪問者数 | – | 不明 |
容量 | – | 契約するサーバーによる |
デザイン | ○ | 無料/有料ともに多数。CSS編集も自由 |
コミュニティ | × | |
広告の自由度 | ◎ | 基本的に制限なし |
独自ドメイン | ○ | 取得する必要あり |
複数ブログ | △ | 複数のサーバーとドメインさえ契約すれば無制限 |
開発元 | – | WordPress Foundation |
URL | – | https://ja.wordpress.org |
ブログサービスで最も有名なのが「WordPress」(ワードプレス) です。WordPressは日本だけでなく、全世界で使用されているブログサービスです。
WordPress自体は無料で使用できますが、WordPressを使ってブログを作るにはデータを保管するためのサーバーや、ドメインを自分で契約しなければいけません。
WordPressでのブログ運営に必要なコストは月1,000円程度~。安定した収益が得られるようになれば十分回収できる金額です。
WordPressはコストがかかる一方で、自由にデザインをカスタマイズしたり、欲しい機能を追加したりすることが可能なのが特徴です。
世界中で使用されているWordPressの利用者数はブログサービスの中でも圧倒的に多く、その分たくさんのデザインテンプレートや拡張機能が用意されています。
さらにCSSを編集することで自由にデザインをカスタマイズすることが可能なので、知識がある人にとっては可能性が無限大と言えるでしょう。
広告掲載の自由度も高く、収益につなげやすいのが特徴です。独自ドメインを使用することが前提のため上で紹介したGoogle Adsenseも使用でき、運営会社の広告が表示されることもありません。
(注)WordPressには、「WordPress.org」と「WordPress.com」がありますが、ここでは「WordPress.org」について書いています。
はじめるなら無料ブログ?WordPress?
これからブログを始める人にとっては、無料ブログにするか、WordPressにするかが悩みどころです。
簡単に始めたい人や同じ趣味の人と気軽に交流したい人には無料ブログ、ブログのデザインや機能を自由にカスタマイズしたい人や色々な広告を掲載して収益を上げたい人はWordPressがおすすめです。
最初は無料ブログではじめて、慣れてきたらWordPressに移行することも可能です。まずは記事を書くことに注力すべきだと思うので、設定が簡単な無料ブログの方が余計なことに気を使わなくて済みます。
僕もはじめは無料ブログ (livedoorブログ) でスタートし、約1年後にWordPressへ移行しました。
まとめ
ブログサービスとは、ブログの開設や記事の作成・投稿をサポートしてくれるサービスで、ブログを運営するには登録が必須です。
ブログサービスを選ぶ際に特に大事なのは、スマホ版を含めた使いやすさとデザイン性、そして広告の自由度です。
無料ブログはコミュニティが充実しているものが多いですが、デザインのカスタマイズに制限があったり、広告が自由に掲載できない場合があります。
livedoorブログは無料で収益化したい人にオススメです。Amebaブログはコミュニティが充実しており、はてなブログははてなブックマークが使えるのが特徴。Bloggerは無料ブログなのにGoogle Adsenseが使えます。
WordPressは自分でサーバーやドメインを契約する必要があり、コストは月1,000円〜。テンプレートが豊富でデザインの編集も自由。様々な拡張機能を追加できます。広告の掲載にも制限がなく、もちろんGoogle Adsenseも利用できます。
気軽に始めたい人、ユーザー同士で交流したい人には無料ブログ、自由にデザインをカスタマイズしたい人、色々な広告を掲載して収益を上げたい人にはWordPressがおすすめです。
最初は無料ブログでスタートして、慣れてきたらWordPressに移行するのもアリです。
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